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『俺はまだ本気出してないだけ 2』を読んだ

青野春秋の『俺はまだ本気出してないだけ』の2巻目を読んで見ました。

表紙は主人公の大黒シズオが野球のボールを必死で投げている絵になっています。しかし、シズオは野球よりもサッカーの方が好きで、PS2でサッカーのゲームばかりやったり、公園で近所の子供達とサッカーをやっていたりします。

2巻目は『今日までそして明日から』というシズオの自伝漫画からスタートします。タイトルは吉田拓郎の歌からインスパイアされたものだと思います。22歳のシズオの風貌は70年代の吉田拓郎のコスプレみたいになっています。

基本的にはシズオの生活が中心に描かれていますが、市野沢秀一やシズオの父親である志郎についてもかなり細かく描かれているのが特徴です。巻末の特別編『あの頃』は市野沢秀一と妹、有果子の話になっています。そのせいかシズオの娘、鈴子の出番はかなり少なくなっています。

私にはシズオの物語を展開してくことに青野春秋自身がかなり悩んでいるように感じました。シズオのこの先の展開を練っている間の時間稼ぎとして、シズオと志郎の親子の過去や市野沢秀一の過去が描かれたのではないかと思えます。でも、母親の咲子が亡くなったときに「いつもおいしいゴハンづぐっでぐれたぁ!」と泣きながらとシズオが叫ぶシーンはさすがにグッとくるがありました。志郎は働いていた会社が潰れて、焼き鳥屋をやってシズオを育てたことになっています。

青野春秋のキャラクターの描き分けの問題だと思うのですが、志郎とシズオが私にはどうも親子には見えません。逆に志郎と市野沢秀一の方が血のつながりがあるように私には見えてしまいます。

志郎しケンカして家を飛び出したシズオは市野沢秀一のアパートに転がり込みます。市野沢秀一がドアを開けたときにシズオが発した「来ちゃった・・・」というセリフがどうにもたまりません。洗面所のコップに2つ歯ブラシが並んでいるのを市野沢秀一が見つけるシーンもいいですね。ピチカート・ファイヴのファーストアルバム『Couples』のジャケットをちょっと思いだしました。

シズオが漫画の原稿を見てもらっている雑誌の女性編集者に恋をするエピソードで「友達から始めませんか?」とシズオが突然言い出して、「ってタイトル考えたんですかけど、どう思いますか?」と言うところは少しベタな感じですが笑えました。編集部で電車の模型で1人遊んでいる編集長は『鉄子の旅』に出ていた編集長がモデルなんでしょうか?『鉄子の旅』と『俺はまだ本気出してないだけ』も『IKKI COMIX』から出てるのでそういうことなのでしょう。


俺はまだ本気出してないだけ 2 (IKKI COMICS)
俺はまだ本気出してないだけ 2 (IKKI COMICS)

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