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『メアリー&マックス』を見た

オーストラリアのアダム・エリオットによる監督、脚本のクレイアニメ映画『メアリー&マックス』を見ました。

オーストラリアに住む8歳の少女メアリーがふとしたキッカケでニューヨークに住む、40すぎの男マックスに手紙を出しことで始まる、二人の奇妙な手紙のやり取りを巡るお話。

キモカワ系のクレイアニメのキャラクターや文通といった断片的な情報を予告などから見るだけだと、心温まる号泣してしまいそうな感動作に見えます。私は見る前まで、そう思っていました。

実際に見てみると、この映画にはいい味意で予想は見事に裏切られました。確かに感動する部分はあります。しかし、邦画などにありがちな単純な心温まり、胸が熱くなるような感動物語ではありません。

メアリーの母親はアル中で万引き癖があり、さらに育児放棄気味。父親は家庭に興味はなく、メアリー友達は一人もいなくて、額にウンコ色の痣があるために学校ではイジメられいます。メアリーがマックスに手紙を送ったのはボトルに手紙を詰めて海に流すような行為に見えました。ポリスの『Message in a Bottle』を思い出しました。メアリーは止むに止まれずSOSを発したわけです。

メアリーとマックスの文通はなんとなく順調に続いて行きますが、マックスがアスペルガー症候群のため、度々パニックに陥るマックスからの音信が途絶えたりします。

私はアスペルガー症候群について、僅かですが知識はあったので、マックスがアスペルガー症候群であることが分かったときにはそれほど驚きはありませんでした。物語はマックスがアスペルガー症候群だとメアリーに告げたときから、一気に加速していきます。メアリーは母と父を相次いで亡くすのですが、父親の遺産で大学に進み、アスペルガー症候群について勉強し、アスペルガー症候群についての論文を書き、それが出版されるまでになります。同時に幼なじみと結婚もします。ここまで来たら、ハッピーエンドの大団円を迎えるかと思えましたが、ここからがこの映画のクライマックスで大波乱を迎えます。

マックスはタバコの吸殻を路上に捨てる人がどうしても許せなくて、窓からそんな人を見ると市長にどうにかして欲しいと手紙を書いたりします。さらにタバコをポイ捨てしたホームレスにネック・ハンギング・ツリーを決めたりします。アスピー特有の行動ですが、私は『スーパー!』のフランク(クリムゾンボルト)を思い出しました。『スーパー!』のフランクも40過ぎの孤独な中年男でした。

ラストでマックスの部屋の壁にメアリーから届いた手紙が貼ってある所が映るところも『スーパー!』のラストを思い出しました。

今はインターネットですぐに誰かと繋がたりできるけど、本当に心は繋がっているのか?本当の交流とは何かといった切り口で語れれば、いいのかもしれませんが、私にはどうもその辺の知恵はありません。キャラクターの独特さ、後半の怒涛の展開には満足しました。クレイアニメではなく普通の実写だったら、とも想像してしまいます。実写でもマックス役はフィリップ・シーモア・ホフマンでお願いしたい。


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