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『メイキング・オブ・モータウン』を見た

ベンジャミン・ターナー、ゲイブ・ターナー監督によるモータウン・レコードのドキュメントタリー映画『メイキング・オブ・モータウン』を見ました。

1959年にデトロイトで誕生したモータウン・レコードの歴史を設立者のベリー・ゴーディ・ジュニアと副社長のスモーキー・ロビンソンへのインタビューを中心に振り返る構成になっています。モータウンの関係者はもちろん、ジェイミー・フォックス、ジョン・レジェンド、ドクター・ドレー、ニール・ヤングなどへのインタビュー、モータウンの名曲、貴重な映像も挿入されていて『ようこそ映画音響の世界へ』に構成的には似た感じのドキュメントタリーでした。今年の5月に亡くなったリトル・リチャードのインタビューもありました。

ベリー・ゴーディは子供のころ黒人向けの新聞を白人が住む住宅街で売ってみたらバカ売れしたので、翌日兄と二人で白人相手に新聞を売りに行ったら全然売れなかった。白人にとって一人の黒人少年はキュートに思えるげ二人だと脅威になるという教訓をベリー・ゴーディ学んだそうな。

大人になったベリー・ゴーディは金をためてデトロイトでレコード屋を始める。ベリー・ゴーディは12小節の繰り返しで、片思いや失恋の歌詞ばかりのブルースが嫌いでジャズのレコードしか扱っていたなかったら店はすぐに潰れてしまった。しかたなく、フォードの自動車工場で働くことになったベリー・ゴーディは自動車の生産ラインからヒット曲やスターを量産するシステムを思いつき、それを実現させてくというお話。まさにアメリカン・ドリームという感じ。

ジェイミー・フォックスはレイ・チャールズを演じてアカデミー賞を獲ったのにジェイミー・フォックスのインタビューのシーンがけっこう多いので、なぜかと思って調べてみたら『ドリームガールズ』でベリー・ゴーディをモデルにしたカーティス・テイラーの役を演じていました。

ドクター・ドレーのインタビューの途中でなぜかNWAの写真が一瞬映るのがとても不思議でした。NWAはもちろんモータウンに所属したことはありません。

ジャクソン5のオーデションで幼いマイケル・ジャクソンがジャームス・ブラウンのステップを完コピしている映像が出てきたのにも驚きました。文字通り栴檀は双葉より芳しと言った感じでした。

『My Girl』と『What's Going On』をマルチトラックでボーカルと楽器のパートを徐々に重ねていってどんな楽器がどんな鳴り方をいるのか立体的に解説してくれたところも面白かったです。NHKでYMO『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』の全曲解説をやっていたのを思い出しました。

車がガンガン走っているシャンゼリゼ通りでダイアナ・ロス&ザ・スプリームスが歌う映像も印象的でした。

モータウンはツアーもやっていて南部に行くと人種差別が酷くてホテルに泊まることもおちおちトイレに行くこともできなかったというエピソードが映画の『グリーンブック』よりも酷くて驚きました。『What's Going On』の歌詞とともにBLMで再びアメリカが揺れている現在と状況と何が変わって、何が変わっていないのか。マーサ&ザ・ヴァンデラスの『Dancing In The Street』は暴動を誘発すので放送禁止になったという話を聞いたことがあります。

1968年のテンプテーションズの『Cloud Nine』はモータウンで初めてのサイケデリック・ソウルで、この頃から徐々にベリー・ゴーディの時代の空気を掴めなくなっていったそうです。サイケデリック・ファンク(Psychedelic-Funk)という言葉聞いたことはありますがサイケデリック・ソウルという言葉は初めて聞きました。ちなみにP-Funkのジョージ・クリントンは一時期、モータウンに所属していてジャクソン5は『I'll Bet You』というファンカデリックも録音している曲を歌っていたりします。

このドキュメントタリーは南部のツアーのエピソードとホーランド=ドジャー=ホーランドが印税の配分巡ってモータウンを去ったくらいしかネガティブな話題は出てきません。80年代以降のモータウンがどうなったかも全く触れられていません。この辺の構成はジェームス・ブラウンのドキュメンタリー映画『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』に似ていました。

ヒッツヴィル:ザ・メイキング・オブ・モータウン(サウンドトラック) - サントラ, マーヴィン・ゲイ, ザ・テンプテーションズ
ヒッツヴィル:ザ・メイキング・オブ・モータウン(サウンドトラック) - サントラ, マーヴィン・ゲイ, ザ・テンプテーションズ

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