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『はちどり』を見た

キム・ボラ監督、パク・ジフ主演の韓国映画『はちどり』を見ました。

早稲田松竹で今敏の没後10年の特集上映を見ようと思ったら満員だったので、少し気になっていた『はちどり』を見ることにしました。

舞台は1994年のソウルの団地。ウニ(パク・ジフ)は中学2年生で餅屋を営む両親と兄、姉と暮らしている。両親は商売と兄の進学のことで頭が一杯でウニには無関心。父親からの受験のプレッシャーを受けている兄はストレスの捌け口としてウニを殴ったりしている。ウニは学校にも馴染めず、クラスでは孤立していてるが、ボーイフレンドがいたり、小学校からの友達と漢文の塾に行ったりしていた。そんなある日、漢文の塾にヨンジという女性の先生がやって来て、ウニの生活も少しづつ変わっていくというお話。

韓国の中学2年の女の子の日常を淡々と描いてく映画で劇的なことは最後の30分くらにしか起こりません。思春期独特のモヤモヤとした気分を追体験させられるような映画でした。日常を淡々と描いていると言っても映画なので、それなりのエピソードと物語としての起伏はあり、何も起こらないというわけではありません。両親がウニにあまりにも無関心なのでウニはクラブに出入りしたり、タバコを吸ったり、万引をしたりお定まりのエピソードもあります。

ウニと友達が万引して文房具屋で店主に捕まり、店主は父親の所に電話をして引き取りに来なければ警察に通報すると言っても父親は全く動じず、店主は呆れてウニたちを開放する始末。おまけに電話番号を教えたのは親友だと思っていた友達。

ウニの首の後ろにシコリができて、町医者に見せると大きい病院でちゃんとした検査を勧められ、手術の直前に無関心だった父親が泣き出す所は複雑な気分になりました。ウニが入院してシコリを取った後に北朝鮮の金日成死亡のニュースが流れるところもなかなか良い演出でした。金日成も首の後ろに大きなコブがありました。

家庭では父親の力が強く、男尊女卑も当たり前というのがこの頃の一般的な韓国の家庭だそうです。『セットテープ・ダイアリーズ』のパキスタン家庭の父親も同じ様な感じでした。アジアの家庭はだいだこんな感じですよね。日本も含めて。

団地が舞台で思春期の子供が主人公という設定は『家族ゲーム』を思い出すのですが、傾向は全く違います。食事のシーンが肝というところは似ていました。お母さんが無造作に作ってくれるチヂミをウニが事務的に食べるシーンが印象的でした。チヂミは凄く美味しそうに見えたのですが。

サントラはアンビエントなエレクトロニカ風なものがたまに思い出したようなる程度でした。クラブで鳴っている音楽が90年代と思えないくらいチープな感じのものだったのが衝撃でした。団地の居間でウニが一人で踊っているというより暴れているときに鳴っている歌謡曲風の曲のバックトラックのリズムボックスが少しポンチャック風に聞こえました。ヨンジ先生が歌っていくれる労働歌の歌詞はなぜか岡林信康の『山谷ブルース』みたいでした。

主人公のウニを演じるパク・ジフは透明感のある女の子でヒロインという感じがするのですが、友達や後輩役の子は素朴な感じの子ばかりでノンフィクションみたいな感じでした。ウニの姉のスヒを演じていたパク・スヨンという役者さんの顔がぱいぱいでか美やタイタンの太田光代社長に似ていたのも非常に気になりました。

【映画パンフレット】はちどり 監督 キム・ボラ キャスト パク・ジフ、キム・セビョク、イ・スンヨン
【映画パンフレット】はちどり 監督 キム・ボラ キャスト パク・ジフ、キム・セビョク、イ・スンヨン

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