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『ようこそ映画音響の世界へ』を見た

ミッジ・コスティン監督の映画音響についてのドキュメントタリー映画『ようこそ映画音響の世界へ』を見ました。

この映画はトーマス・エジソンによる映画の発明から現在に至るまでの映画の音響にスポットを当てたドキュメントタリー映画です。無声映画→トーキー映画→モノラル→ステレオ→5.1chという進化の流れを音響的に転換点となった名作を中心に音響技術者と映画監督のインタビューを中心に構成されています。

上映時間が94分で約100年の映画の歴史を振り返るような内容なので情報量が半端なく、正直、もっと長くてもいいからもっと見ていたと思うよう興味深く面白い映画でした。名作映画の名場面が次から次へと出てくるのも嬉しくて楽しくてたまりませんでした。

スピルバーグ、クリストファー・ノーラン、ルーカスに混じってデヴィッド・リンチがインタビューに答えていて『エレファントマン』と『イレーザーヘッド』が取り上げられていたのには少し驚きました。しかも『イレーザーヘッド』の方がメインの扱いになっていました。

やはり『地獄の黙示録』の音響が一番強烈でした。最近、IMAXで再上映されたものを見ていたということもあります。キルゴア中佐のヘリコプターの部隊がサーフィンをするためにベトコンの村を「ワルキューレの騎行」を流しながら急襲するシーンはやはり強烈でした。コッポラはワイン屋さんになってしまったためか、現在のインタビューはありませんでした。代わりというわけではありませんがソフィア・コッポラのインタビューがあり、『ロスト・イン・トランスレーション』で渋谷をスカーレット・ヨハンソンがふらふら歩くシーンが流れていたました。『ロスト・イン・トランスレーション』は見たことはないのですがはっぴいんどの『風をあつめて』が使われていたという記憶があります。

1本目の『スターウォーズ』では撮影の前のチューバッカの声をあらかじめ作っていたというエピソードが面白かったです。シンセサイザーを一切使わず、身の回りの既存の音を使って『スターウォーズ』の効果音をベン・バートという音響デザイナーが作ったというのが驚きでした。

日本映画については『七人の侍』がちらっと流れるだけで音響については触れていませんでした。『地獄の黙示録』のところで冨田勲の『惑星』の立体音響にコッポラが目を着けというエピソードはやっていました。レコード会社の契約の関係で実現しなかったけど、ところどころに冨田勲のシンセの音が残っているらしいですよ。

『アルゴ』のイラン革命の群衆シーンや『グローリー/明日への行進』の行進のシーンの音声の取り方が意外と原始的で驚きました。『アルゴ』の方には実際にイラン革命を体験した人も録音に参加していたそうです。

クリストファー・ノーランの映画で取り上げられていたのは『インセプション』となんと『ダークナイト・ライジング』でした。メインは『インセプション』でハンス・ジマーもインタビューに登場していました。

ヒース・レジャーはアン・リーの『ブロークバック・マウンテン』のところで姿が確認できました。風の音で登場人物の感情を表現していたそうです。言われてれば確かにそんな感じでした。アコースティック・ギターの音色も印象的でした。

映画の音響は先に世の中に広まっていたラジオドラマの影響が強かっそうです。多くの人が本当に火星人が攻めてきたと錯覚したオーソン・ウェルズの『宇宙戦争』の音声も流れていました。オーソン・ウェルズは『市民ケーン』も取り上げられていました。

映画音楽のパートでは『ブラックパンサー』が取り上げられていました。主演のチャドウィック・ボーズマンが亡くなったというニュースを聞いたばかりだったので、チャドウィック・ボーズの姿を追うだけでインタビューの内容は全く頭に入りませんでした。

バーブラ・ストライサンド版の『スター誕生』については主演とプロデューサーを兼ねていたバーブラ・ストライサンドがインタビューに答えていて、製作途中で音響の予算に自腹で100万ドル追加したら、後から映画会社が追加予算分を補填してくれたと語っていました。その一方、製作途中に映画会社の重役から音響は重要じゃないから解雇を告げられててしまった人もインタビューに答えていました。その人は、その後にオスカーを獲得したそうです。

むかしむかし、フジテレビの深夜に『音効さん』という番組を放送していたことや吉祥寺の今はなきバウスシアターでやっていた『爆音映画祭』のことも思い出しました。

立川のシネマシティで極音上映で見ました。もう何回か見たい気分です。

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