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『彼らは生きていた』を見た

『ロード・オブ・ザ・リング』でお馴染みのピーター・ジャクソン監督のドキュメンタリー映画『彼らは生きていた THEY SHALL NOT GROW OLD』を見ました。

この映画は第一次世界大戦の記録フィルムを修復、着色、再構築したドキュメンタリー映画です。100年前の映像が生々しい映像になって蘇っています。

第一次世界大戦をモチーフにした映画はあまり多くないですね。最近では『ワンダーウーマン』と『戦火の馬』くらいしか思い浮かびません。そして『1917 命をかけた伝令』はもうすぐ公開されますが。

NHKで放送されていた『映像の世紀』の一部が着色されて放送されていたことがありましたが、あの映像はいかにも「白黒の映像に色を付けてみました」という映像だったのに対して『彼らは生きていた』は初めからカラーで撮影したものを見ているような生々しさがありました。

1917年に第一次世界大戦が勃発し、イギリスで兵士の募集が行われ、次々に若者が兵士に応募し、訓練され、戦場に向かい、1919年の戦争が終わって兵士が故郷に帰るまでが時系列に進んでいきます。兵士たちのインタビューから構成されたナレーションが常に流れていきます。戦場の砲撃などの音も再現されていて臨場感もけっこうありました。

プロパガンダによって煽られた当時の若者は当時の規定の19歳に達していない者でも年齢をごまかして次々に入隊していきます。訓練はさほど厳しくはなく、塹壕戦の西部戦線に向かいます。80年代にポール・ハードキャッスルの『19』というヒット曲がありました。この曲はベトナム戦争に従軍した米軍の兵士の平均年齢が19歳だったというナレーションが繰り返される曲でした。若くして過酷な戦場に行ったのでPTSDになる兵士がたくさんいたという解釈がされていた気がします。この映画をみたら第一次世界大戦でもそんなに変わらないじゃないかと思いました。PTSDになるのは年齢は関係ありません。

第二次世界大戦のドキュメンタリーや劇映画はけっこう見ているので、この手の映画のグロイいシーンや映像は慣れているつもりです。なので壊死した脚や死体に蛆やネズミがたかるシーンはそれほどショッキングではありませんでした。この映画で一番ショッキングだったのは戦場でのトイレ、大便をどうしていたかという所でした。簡易トイレみたいなものは当然なく、穴を掘った上に丸太を通してその丸太の上に3~4人同時に乗って大便をしていました。たまに丸太が折れて肥溜めの中に落ちる者がいて、着替えはないので糞まみれのままで過ごしたそうです。余談ですがトイレの臭いがする海でトライアスロンを実施する東京オリンピックも似たようなものかもしれません。

兵士たちの休息も記録されていて、前線から離れて慰安所で女を買ったり、賭け事をしたり、スポーツなどのレクリエーションに興じる映像もありました。なぜかボクシングしている映像が多くて、今まで殺し合いをしていたのに休みの時も殴り合いをするのかとあきれてしまいました。

当時は自動車がまだ発達していなかったので大砲を運ぶのは馬の役目で『戦火の馬』で見たようなシーンもありました。戦車が走っているシーンはありましたが飛行機が飛んでいるシーンはありませんでした。

戦争がやっとは終わって故郷に帰って普通の仕事に就こうと思ったら「帰還兵はお断り」という求人票に出くわしたという話も悲惨でした。ランボーの1作目みたいになる人はいなかったでしょうか?帰還兵の多くは戦争はもうたくさんだ言っていたのですが、この20年後にさらに大規模な戦争が勃発します。人間はバカだなあと思わずにはいられません。

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