『ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー』を見た

ケヴィン・マクドナルド監督によるホイットニー・ヒューストンのドキュメンタリー映画『ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー』を見ました。

エリック・クラプトンのドキュメンタリー映画を見たときに予告を見て、これも見てみたいと思いました。ロックやすR&Bのバンドやミュージシャンの伝記映画やドキュメンタリー映画は大好きなもので。ホイットニー・ヒューストンはデビューのときから知っています。音源で持っているのは1枚目と2枚組のグレイテスト・ヒッツと死後にリリースされたライブ盤だけです。

映画は『恋は手さぐり』がかかる中80年代の映像が流れて始まりました。その中になぜかパブリック・エネミーの『Fight the Power』のビデオがあって少し驚きました。『恋は手さぐり』にノイズが交じると映像は60年代のモノクロの映像に切り替わり当時アメリカで頻繁していた黒人暴動の映像になりました。ホイットニーはゲットーで生まれたというナレーションが入り、ここから時系列にホイットニーの物語が始まりました。

基本的にはホイットニーの家族、スタッフのインタビューを中心にプライベートビデオやライブ映像を繋いでいくような構成になっていました。ライブ映像は少なめな印象でした。

デビュー前に教会でゴスペルを歌っている頃の映像もあり、『ブルース・ブラザーズ』の教会のシーンみたいな感じでした。レコードデビュー前にクラブで歌っている映像やテレビで初めて歌った映像もありました。テレビで初めて歌ったときの出来が素晴らしく、すでに完成されていたように感じました。

家族との関係をについての証言が非常に興味深く新鮮でした。母のシシー・ヒューストンが歌手で従姉にはディオンヌ・ワーウィックがいることはデビュー当時から話題になっていたので知っていました。父のジョン・ヒューストンについて「ハスラー(賭博者)」と証言している人がいたのが驚きました。90年代初めに黒人ギャングが主人公(ウェズリー・スナイプス)の『ニュー・ジャック・シティ』という映画があったの思い出しました。ラッパーのアイス-Tが出演していてサントラにも参加していた記憶があります。

ホイットニーは旦那のせいでドラッグを覚えて、依存症になり早死してしまったと思っている人が多いようですが、この映画を見る限りはそうではないようです。兄弟、親戚が普通にドラックをやっていて、10代の頃の誕生日プレゼントがマリファナだったという証言もありました。ホイットニーの兄はボビー・ブラウンはドラッグについてはライト級と言っています。ボビー・ブラウンのインタビューもありましたが、ホイットニーとドラッグについての質問には頑なに証言を拒否していました。

テレビのインタビューでドラッグ依存について否定するホイットニーのしわがれた声と喋り方がマイルス・デイヴィスにそっくりだったの驚きでした。私は貧乏人じゃないのでクラックはやらないという発言も酷かったですね。

1991年のスーパーボウルでのアメリカ国歌斉唱のエピソードよりもその前に流れたマーヴィン・ゲイの1983年NBAオールスターゲームで歌ったアメリカ国歌の方が衝撃的でした。アメリカ国歌と言えばジミ・ヘンドリックスのギターを思い出すのですが、リズムボックスと歌だけで緩くアメリカ国歌を切り刻むマーヴィン・ゲイも凄いですね。黒人のアメリカ国歌に対する感情は複雑というナレーションも印象的でした。

酔っ払っているのかラリっているのか素面かよく分からない状態でジャネット・ジャクソンやポーラ・アブドゥルを貶しているシーンもあり笑えました。

エイミー・ワインハウスとは違いホイットニーはリハビリ施設に入っていたことがあるそうですが、金が足りなくなってリハビリ施設を出てしまい、最後のツアーに繋がっていきます。日本のでライブでの無残な姿はワイドショーで見た記憶がありますが、改めて見てもショッキングでした。

ホイットニーがドラッグに依存して1つの理由として幼いときに受けた性的虐待があるのではないかと最後の方で語られていました。それも同性の親戚によるものではないかというものでした。

情報量の多さと重い内容で見終わったあとかなり疲れました。最後に再びレコードデビュー前にテレビ初めて歌ったホイットニーの姿が映し出されのですがなぜか最初に聞いたときとは印象が違いました。


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