ドラマ版『昭和元禄落語心中』を見た

NHKのドラマ10で放送されていた『昭和元禄落語心中』を見ました。

原作の漫画は2巻までしか読んだことがありません。アニメ版は見たことがありません。正直、それほど期待してはいませんでた。しかし、ドラマの世界に引き込まれ、心を揺さぶられてしまいました。

岡田将生が演じる有楽亭八雲は最初は少し、ハラハラしましたが幼少期から時系列にドラマが進行していくと、自然な感じで見ていられるようになりました。

このドラマで一番印象的だったのは有楽亭助六を演じた山崎育三郎の演技でした。山崎育三郎については安倍なつみの旦那でミュージカル俳優というくらいしか知識がなく、歌は聞いたことがありましたが演技は今回初めて見ました。男臭くて粋な感じが凄く良かったです。フィクションとしての理想的な落語家像に見えました。助六の落語をもっと聞きたい気分にもなりました。

年をとってからの八雲も悪くはなかったです。朝ドラだと老けメイクがたいてい雑なんですがこのドラマでは首の皺や手の甲のシミとか丁寧でした。若い時の『明烏』のサゲのシーンは若旦那ぽさが良く出ていました。小夏の子供が生まれるときに『寿限無』を演っていたのが凄くグッとくるものがありました。立川志らくの解釈では『寿限無』は子供が生まれて嬉しく嬉しく舞い上がってしまった男の噺だったたはず。

大政絢のみよ吉も色っぽくて良かったですね。大政絢は本田翼と『ヴァンパイア・ヘヴン』に出ていたのをちらっと見たことがあるくらいですね。

成海璃子のタバコを吸う仕草が不自然だったのも印象に残りました。もっとかっこよくタバコを吸ってもらいたかった。『ブレードランナー』のショーン・ヤングみたいに。

松田さんを演じた篠井英介のハゲヅラはコントみたいでしたがあれはあれでアリなのかもしれません。

このドラマのテーマは芸を繋いでいくということでした。助六が歌う『野晒し』のサイサイ節を娘の小夏、そしてその子の信之助も歌い繋いでいくという演出がなかなか面白かったですね。

このドラマで一番笑えたのは落語監修を柳家喬太郎がやっていたことですね。ちなみに『タイガー&ドラゴン』の落語監修は春風亭昇太でした。喬太郎はドラマの本編にも登場し菊比古に『死神』を教えていました。『死神』だけではなく『すみれ荘』や『ハンバーグができるまで』も教えてほしかったですね。喬太郎は師匠をしくじって寄席に出れなくなった落語家という役でした。立川談志というよりもその弟子の快楽亭ブラックみたいな感じに見えました。




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