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『ゆきゆきて、神軍』を見た

川崎市民ミュージアムで終戦70周年の特集で上映された、原一男監督のドキュメンタリー映画『ゆきゆきて、神軍』を見ました。

『ゆきゆきて、神軍』は1987年に公開されたドキュメンタリー映画です。公開当時もかなり話題になりました。私も公開時に見て、ショックを受けました。DVD化されていることは知っていましたが、この映画を見るのはこれが2回目です。余談ですがマイケル・ムーアもこの映画に影響を受けているそうです。さらに余談ですが、奥崎謙三が乗っている街宣車を見ていたら鳥肌実の街宣車を思いだしました。

神戸でバッテリー商を営む奥崎謙三は第二次大戦中の激戦地ニューギニアで過酷な体験をしなんとか生還した。ニューギニアで奥崎が所属した部隊で2名の隊員が8月15日を過ぎて戦病死したことになっていたが、実は処刑されたのではないかという疑惑があり、奥崎と遺族は元隊員たちを訪ねて真相を追いかけるというお話。

奥崎謙三という人間の無茶苦茶さに改めて驚きました。画面に写っている奥崎謙三からは本物の狂気を感じます。暴かれるニューギニアでの真相はすでに知っているのでショックはほとんどありませ。そのためか、余計に奥崎謙三に惹きつけられるものがありました。
奥崎謙三の突飛な行動はどうしても笑ってしまいます。川崎市民ミュージアムでは何度も上映中に笑いが起こっていました。

マイケル・ムーアにも影響与えたこの映画ですが、『電波少年』の「アポなしロケ」はこの映画の影響があるように見えます。この映画にはナレーションも音楽もありません。テロップは少しだけあります。

監督の原一男はドキュメンタリー映画でも演出があることを公言しています。この上映の後に原一男のトークショーがありこの映画の楽屋話的な話を聞くことができました。奥崎が撮影前に相手から話を聞き出していたこと、奥崎は自身が自分を演出していたようなことがあったと話していました。奥崎の死後、自宅から奥崎がアルバイトを雇って一人語りのようなものを撮ったVHSが発見されたそうで、なんとか表に出したいとも言っていました。

この映画を改めて見て、原一男の話を聞いてみたら奥崎謙三と全盛期のアントニオ猪木の姿がダブって見えました。「虚構」と「現実」の間を絶妙なバランスで行ったり来たりし、見る者を幻惑するところが共通しています。

暴力によって真相を相手から引き出して、「暴力には良い暴力もあると」悦に入る奥崎にあえて野暮なツッコミをすると、戦争に良い戦争も悪い戦争もないように暴力に良いも悪いもありません。


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