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『戦火の馬』を見た

スティーヴン・スピルバーグ監督の『戦火の馬』を見ました。

去年の秋から何度も予告を見て知っていました。予告がよく出来ていて、予告だけで胸が熱くなる映画で、必ず見たいと思っていました。

あまり客の入りが良くないという噂を聞いていましたが、半分くらい客席は埋まっていました。小学生くらいの子供を含めた家族連れなどもいました。原作は児童文学だそうです。『ヒューゴの不思議な発明』も確か原作は児童文学だったはずです。私は見る映画はどちらかと言うと年齢制限付きの映画が多いので、ちょっと新鮮な雰囲気を味わえました。

呑んだくれの農夫が、農耕馬を買う予定で馬のセリ市に行ったのに、偶然セリに出ていてサラブレッドに一目惚れ、30ギニーという大金をはたいて競り落とす。ジョーイと名付けられた馬はレースに出るわけでもなく、遊ばせておくわけにもいかないので、息子が調教し、鋤を引かせて荒地を耕す。農夫一家はジョーイの耕した土地にカブを植えたりするけど天候不順で収穫できず、小作料が払えなくなる。そうこうしていると第一次世界大戦が始まり、農夫はジョーイをイギリス軍に売ってしまう。軍馬となったジョーイはフランスに渡り西武線沿線ではなく、西部戦線で数奇な運命を辿ることになるというお話。

ジョーイが戦場に行くまでが、けっこう長いです。特に鋤を引いて荒地を耕すシーンが長く、「畑仕事はいいから早く戦場に出てくんないかなぁ」なんて思ってしまいました。しかし、前半のエピソードがタメや伏線になっていて、全ては上手く繋がっているような構成になっています。

この映画の主人公はもちろんジョーイという馬です。ジョーイは四白流星の素晴らしい馬体で、流星はダイヤの形をしています。ジョーイがイギリス軍に入ると、黒鹿毛の馬と仲良くなり運命を共にすることになるのですが、この黒鹿毛の馬も綺麗でした。

馬がただ綺麗というだけでなく、馬の演技も非常素晴らしかったです。特にドイツ軍のものとなったジョーイ達は大砲を山の上まで引くという仕事をさせられるところで、黒鹿毛の馬が脚を痛めていて「オイラ、もう力でねぇよ」という顔すると、「んじゃ、オレに任せろ!」という感じでジョーイが歩き出すところは胸が熱くなりました。「見てくれこの脚!見てくれこの根性!」という感じでした。

戦争の悲惨さ、不条理さみたいなシーンも描かれています。しかし、最近の日本の戦争を扱った映画やドラマとは違い、淡々とさり気なく不条理なシーンが描かれているところが何とも言えない後味の悪さを感じさせてくれて良かったですね。特にジョーイの世話を任されたドイツ軍の兵士が弟と共に逃亡を図ろうとして捕まり、あっさりと銃殺になるシーンはショッキングでした。

後半のイギリス軍の突撃から始まる怒涛の展開は予想を遥かに超えてドキドキしたり、胸が熱くなったりしました。始めと終わりにセリ市が重要なエピソードになっているのが印象的でした。前半のセリ市では通貨の単位がギニーで、後半のセリ市がポンドになっていたのがちょっとわかりにくい気がしました。

どちらもイギリスの通貨の単位ですが、ギニーは現在では使われていません。競馬のクラッシックレースの1000ギニーと2000ギニーはレースが始まったときの優勝賞金がそれぞれ1000ギニー、2000ギニーだったことがレースの名前の由来だそうです。ちなみに、1000ギニーは桜花賞、2000ギニーは皐月賞のモデルになっています。

隣に座っていたおばさんは前半、お菓子の袋をガサガサさせていたのに、後半になると鼻をグスグスいわせて泣きっぱなしでした。ラストになるとあちこちから鼻をすする音が聞こえてきました。『インビクタス/負けざる者たち』もこんな感じでした。

この映画の字幕でジョーイの毛色が栗毛になっていたのには「あれっ!?」と思いました。たてがみや尻尾の毛が黒いジョーイの毛色は鹿毛に見えたのですが、見間違いでしょうか?栗毛と言うと最近ではお騒がせ三冠馬のオルフェーヴルですね。ちなみに字幕は戸田奈津子でした。

映画パンフレット 「WAR HORSE(戦火の馬)」

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