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『恋の罪』を見た

園子温監督、水野美紀、冨樫真、神楽坂恵、主演の『恋の罪』を見ました。

『愛のむきだし』で園子温監督の映画を初めて見て、衝撃を受け、『冷たい熱帯魚』でさらに驚いたので、今回の『恋の罪』も期待していたました。園子温監督は面白い映画を作る監督ですが、さすがに全打席ホームランというわけにはいかないみたいですね。

面白いシーンやカットはたくさんありました。しかし、そのシーンやカットが心地よいリズムで繋がっていかない感じがしました。

『愛のむきだし』が4時間を超える時間なのに体感時間はそんなに長く感じなかったのに対して、『恋の罪』は144分の上映時間が凄く長く感じました。

この映画は1997年に渋谷の円山町で起きた東電OL殺人事件をモチーフにしています。この事件は容疑者が逮捕され、裁判も確定しています。しかし、再審請求が現在も行われていて、今年の7月に新事実が発覚しています。限りなく冤罪に近い気がします。ちなみに東電OL殺人事件の被害者の当時の上司は、現在の東電の会長である勝俣恒久です。

R-18ということで性描写はかなり激しいものがあります。冨樫真、神楽坂恵の脱ぎっぷりは立派です。水野美紀の裸は冒頭の一瞬しかありません。と言うか、全体的に水野美紀の出番は少なめで、水野美紀のキャスティング自体が客寄せのために後から付け足された役のように思えました。

裸やエロいシーンもいいけど中盤あたりから慣れてくると言うか、食傷気味になってきて、正直ファックシーンはいいから、もっと話を先に進めてくれという気分になりました。

なんなく満たされない日常を送っている売れっ子小説家の妻が大学教授なのに売春をしている奇妙な女に出会い運命の歯車が狂っていくお話。売れっ子小説家の妻を神楽坂恵、売春する大学教授を冨樫真が演じています。

神楽坂恵は冨樫真に出会う前にスーパーの試食コーナーでパートを始めます。このスーパーの店長を岩松了が演じています。『空気人形』みたいに岩松了に神楽坂恵がやられちゃうのかと期待しましたが、そういうことはありませんでした。岩松了は相変わらず、作業着姿が素敵でした。

冨樫真によって神楽坂恵の人格が変わっていく様子は確かに面白かったです。特に神楽坂恵が全裸で鏡の前でポーズを取りながら試食コーナーの呼び込みのセリフを延々と叫ぶシーンは最高でした。試食コーナーで扱うソーセージがどんどん大きくなっていくのも可笑しかったですね。スーパーのシーンは全体的良かったです。

神楽坂恵と冨樫真の関係は途中までは『紀子の食卓』の吹石一恵とつぐみの関係のように見えました。全体的にも『紀子の食卓』の間延びした感じに近いものがあります。それでも『紀子の食卓』の方がタイトですが。

逆に冨樫真の大学の講義のシーンや繰り返される詩は非常に退屈でした。冨樫真は殺された東電OLの心の闇、あるいは女の業みたいなもの体で表現しょうとしていたわけですが、あからさまに頭のおかしい人を意味ありげ演じているだけで一本調子ですね。、最初はミステリアスでショッキングでエキセントリックですが、裸と同じで中盤ありから慣れました。強すぎる刺激も何度も繰り返されると慣れてしまうもなので、緩急や起伏が大事ですね。

後半に登場する冨樫真の母親役を演じていた大方斐紗子の演技と言うか存在感は凄いものがありました。冨樫真とは全く逆で、全く正常な感じなのにトンデモないセリフを吐く姿が可笑しいし、怖かったですね。顔がデヴィッド・リンチの『ロスト・ハイウェイ』に出てきたロバート・ブレイクになんとなく似ていた様な感じがしました。

余談ですが大方斐紗子は高畑勲の初監督作で宮崎駿も製作に参加した『太陽の王子 ホルスの大冒険』で主人公のホルスの声をやっている人です。

東電OL殺人事件に関する著作物としては佐野眞一の『東電OL殺人事件』か桐野夏生『グロテスク』がオススメなのかもしれません。読んだことないけど。




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