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『サウダーヂ』を見た

第33回ナント三大陸映画祭のグランプリ「金の気球賞」受賞し、タマフルの2011年シネマハスラーで1位に選ばれた富田克也監督の『サウダーヂ』を見ました。私にはナント三大陸映画祭のグランプリ「金の気球賞」がどのくらい価値があるのか分かりません。日本映画がよく賞をとるモントリオール世界映画祭とどっちが価値があるのでしょうか?

2時間47分もある映画でとにかく長い。山梨の甲府を舞台に土方、右翼ラッパー、日系ブラジル人労働者、タイ人ホステスの日常を淡々と描いた映画です。社会派ドキュメンタリーのように見えますが、ドキュメンタリーではなく劇映画です。

宇多丸はもちろん、評論家の西部邁も絶賛していて、東京MXTVの『西部ゼミナール』に富田克也、荒井晴彦、寺脇研を呼んで2回に渡って『サウダーヂ』を特集していました。

映画そのものよりも『西部ゼミナール』での西部邁の饒舌ぶりと言うか暴走っぷりが面白いですね。西部邁がラストシーンが良かったと言ったのに対して荒井晴彦はアメリカン・ニューシネマみたいと言っていのには同感でした。ラストに向かうラッパーのUFO-Kの行動そのものがアメリカン・ニューシネマ的でしたね。

つまらなくはないけど、そこまで面白い映画とは思いませんでした。荒れた地方都市の現状を深刻な感じではなく自然に描いているところは確かに面白い部分もあります。しかし、淡々というかダラダラしすぎている感じがどうしても否めません。特に土方仕事のシーンがかなり多く、土方仕事のシーンを延々と見せられるのはけっこうキツいものがありました。もう少し、メリハリをつけてコンパクトにして欲しかったです。

工事現場に置いていた鉄板が盗まれたシーンで「クソ外人かゴマキの弟の仕業か?」というセリフは笑えました。

セリフが全体的に聞き取りにくいのも、ちょっとどうか思いました。ラップの歌詞も予告では普通に聞き取れましたが、本編では半分も聞き取れませんでした。

この映画には見たことがある役者は1人も出てきませんでした。メインのキャスト以外はほとんど素人、実際に甲府に住んでいる人達だそうです。しかし、特に違和感はありませんでした。

UFO-Kの弟を見ていたらハウス加賀谷を思いだしました。UFO-Kのパチンコ狂いの父親はもう少し詳しく描いて欲しかったですね。

UFO-Kがブラジル人の経営している派遣会社に登録しているところも何とも言えない捻じれを感じました。ああいった事も現実にあるのでしょうか?

日系ブラジル人労働者の一家のシーンで、日本で生まれてブラジルに行ったことがない子供が「ブラジルってどこ?」と言うシーンは何とも言えない切なさがありました。あのシーンは演技ではなく素に見えました。

宮台真司の政治家役の胡散臭さもいい感じでした。宮台真司の出番はパーティーのシーンだけですが、顔写真入りのポスターが街のあちらこちらに貼ってありました。

シャッター通り商店街ばかりのゴーストタウンのような甲府の街が印象的ですが、さすがにあれはデフォルメされた姿で実際はもう少し活気があると思うのですが、どうなんでしょうか?でもこの映画に描かれている甲府よりも酷い街は日本にはたくさんあるような気もします。

宇多丸はBOØWYの『わがままジュリエット』がかかるシーンを絶賛していましたが、氷室京介や布袋寅泰の出身地である群馬県もブラジル人労働者が多く住んでいる地域のはずです。

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