4コメント

『ブラック・スワン』を見た

ダーレン・アロノフスキー監督、ナタリー・ポートマン主演の『ブラック・スワン』見ました。

ポップコーンを食べながら見ました。他の観客からうるさいと言われたり、銃撃を受けることなく、最後まで見ることができました。

この映画の元ネタは今敏監督の『パーフェクトブルー』と町山智浩さんが言っていました。その辺が非常に気になっていたのですが、実際に見てみると、当たり前の話ですが、そのまんまなシーンや話の展開はそれほどありません。見ている間は『パーフェクトブルー』のことはすっかり頭からなくなって、『ブラック・スワン』の世界に引き込まれていました。

バレエのプリマ・バレリーナを巡る話は昔の少女漫画の定番ネタみたいで、話展開自体は非常にベタです。基本的にナタリー・ポートマン演じるニナが少女から大人の女へ成長することによって、清純なホワイト・スワンも官能的な(エロイ)ブラック・スワンも演じられるようになりました、めでたしめでたしというお話。ここまでなら普通のバレリーナの成長物語ですが、そこにサイコスリラー、自傷行為、レズといった要素をブチ込んだのがこの映画です。

オープニングのニナの夢のシーンからニナの日常のシーンに移ると、粒子が粗めになり、手持ちカメラのグラグラな感じの画面になります。ダーレン・アロノフスキー監督の前作『レスラー』とほぼ同じ感じの画面です。バレエのシーンも基本的に手持ちカメラで撮っているので手持ちカメラのグラグラが苦手な人は画面酔いしてしまうかもしれません。

この映画でナタリー・ポートマンはアカデミー賞の主演女優賞を獲っていますが、個人的には先輩プリマ・バレリーナ役のウィノナ・ライダーが気になりました。演出家にパーティーで突然、引退を発表され、そのうえ交通事故にまであうというとんでもなく不幸な役。おまけにナタリー・ポートマンに口紅やアクセサリーまで盗まれていました。このシーンはちょっと笑えました。ダーレン・アロノフスキーにはウィノナ・ライダー主演の映画も撮ってもらいたいですね。女性版『レスラー』みたいなやつを。

ナタリー・ポートマンはバレエ団の演出家に「不感症の小娘」と罵られたり、官能的なブラック・スワンを演じるためになオナニーしろと言われたり、セクハラまがいのダメだしと言うか演技指導を受けるシーンがあります。このシーンで思い出すのは、最近のラサール石井の浅田真央に関するつぶやきですね。あと、リリー・フランキーが週刊プレイボーイでやっていた人生相談です。リリーさんは何かと言うと女性の相談者に「オナニーしろ」と言っていました。ちなみにこの映画でナタリー・ポートマンと絡むミラ・キュニスの役名はリリー。ミラ・キュニスのちょっと下品なエロさも良かったですね。

この映画はホラー映画としてもよく出来ていて、思わず椅子から飛び上がりそうになったことが数回ありました。ナタリー・ポートマンの自傷行為のシーンはグロいと言うか痛みが伝わってくるような作りになっていました。ささくれがズルッと剥けて血がドバっと出るシーンやウィノナ・ライダーの顔面ザクザクのシーンはたまりませんでした。この辺りの表現は完全に『パーフェクトブルー』を超えていました。

エロいシーンで印象的だったのは、地下鉄の中でナタリー・ポートマンの前に座っている紳士が股間をまさぐっているシーンやミラ・キュニスが『白鳥の湖』の舞台の袖で相手役の男性バレエダンサーの股間を触っているシーンです。ナタリー・ポートマンのオナニーのシーンやミラ・キュニスとの絡みは残念ながらあんまりエロく感じませんでした。

ラストの話の流れは『レスラー』に非常によく似ているように見えました。『レスラー』ではランディがその後どうなったかについては多少含みを残したままでしたが、この映画ではけっこうハッキリとした感じのラストで衝撃的でした。自分の好きなことには自分の全てを賭けるという点は『レスラー』も『ブラック・スワン』も同じですね。ウィキペディアを見たら『レスラー』と『ブラック・スワン』元々1つの企画だった書かれていました。『ブラック・スワン』のウィキペディアの項目はストーリーの最後まで細かく書かれているのはどうにかして欲しいですね。


ブラック・スワン - 映画ポスター - 11 x 17

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この記事へのコメント

  • K9IMAGIO

    時々訪問させていただいてますが、コメントするのは「山中貞雄」以来です。『ブラック・スワン』は観たいと思っている映画なのでどういう風に紹介されているかが気になり拝見しました。いつもながらのめり込みすぎない客観性を持った紹介の仕方に感心します。ポイントを外さないようしながら関連作品と対比したりしてご自分の見方・意見・感想をしっかり述べていらっしゃる。やっぱり観たいなと思いながら結びを読み、ウィキペディアの件を知りびっくりしました。映画でも本の紹介でも「ストーリーの結末は言わない」のが不文律のルールですからね。『ブラック・スワン』に関してはウィキペディアは見るつもりはありませんが。http://acb-saxa.at.webry.info/
    2011年05月22日 16:29
  • dorobune

    K9IMAGIOさんご丁寧なコメントありがとうございます。いつもは厳しいコメントが多いのですが、なんだか褒められているようで、戸惑っております。
    2011年05月22日 17:34
  • おねだりにゃー

    '14年1月2日放送『“新参者”加賀恭一郎「眠りの森」』を、石原さとみ演じる「白鳥の湖」“黒鳥”の写真で紹介してる。小学生の時、2年ほどバレエを習っていたとあるので杞憂に終わるね、トップバリュのインナーのCMの日村勇紀や大久保佳代子をアイコラにしたようにすれば良かったのに、とはならないにゃーたぶん。それよりドラマとして面白いかも見逃さないように予約録画を!!
    でも新春番組は他局も黙っていないから悩ましい所かもしれないにゃー。
    2013年11月25日 12:26
  • dorobune

    おねだりにゃーさん貴重な情報ありがとうございます。『眠りの森』予約録画してみます。石原さとみは『てるてる家族』と『月光ノ仮面』くらいでしか見たことがありません。最近『ブラック・スワン』と言うとアフラックのCMの方がどうしても頭に浮かびます。アニメのクリスマスバージョンはけっこう好きです。
    2013年11月26日 19:41

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