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みうらじゅんの『テクノカットにDCブランド』を読んだ

この本は太田出版の『CONTINUE』というゲーム雑誌に連載されていたものをまとめたモノだそうです。連載時のタイトルは『あの頃、ファミコンと』、恐らく元ネタは映画『あの頃ペニー・レインと』なのではないかと思います。

ゲーム雑誌に連載されたものをまとめたモノなので建前的にはファミコンの話が入っていますが、結果的には「みうらじゅんの80年代日記」と言ったほうがいいような感じの仕上がりになっています。

浪人時代の話から始まり、大学時代に漫画家テビュー、80年代にテクノカットにDCブランドで自分を見失いかけ、イカ天出演などをきっかけに再び自分を取り戻していくというのがこの本の大まかな流れです。

浪人時代の話、以前からみうらじゅんは色々とネタにしています。ボブ・ディランの来日公演を見にいった話も当然この本にも出てきます。この頃の話には当然ですがファミコンの話はまだ出てきません。

大学時代に『ガロ』でデビュー、糸井重里の弟子のような存在になったあたりから、ファミコンやテレビゲームの話が多くなっていきます。みうらじゅんは糸井重里のファミコンの相手をしていたわけです。

糸井重里の「高円寺から出ろ」と言われて原宿に事務所を構え、泉麻人と出会ったり、とりあえず髪型をテクノカットにしDCブランドの服を着て「おしゃれなイラストレーター」としてそれなりに仕事もこなしていたみうらじゅんですが、どうも無理があることに気づき、再び髪を伸ばすことになります。そしてアマチュアバンドコンテストの審査員をしているときに見た女の子バンドがきっかけで、自分に欠けているものはロックだと気づき、ロックバンド「大島渚」を結成、イカ天に出演します。この辺の展開が普段のみうらじゅんらしくなく、ストレートに感動的なグッとくる話になっています。

これで難病とか誰が死んでしまうようなエピソードがあればリリー・フランキーの『東京タワー』みたいな感じで、一般的な受けももっと良くなって大ヒットする所なのですが、そういったエピソードは残念ながらありません。

大学時代に日劇の前に展示されていたゴジラの人形を盗み出した話もけっこう詳しく書かれています。この事件で被害者である日劇はゴジラを愛してやまないファンの犯行と思われるため被害届は出さなかったそうです。

若い編集者に「ガロ出身」というのが『学生街の喫茶店』のバンドのガロ出身と勘違いされた話もベタですが、笑えました。

雑誌『ガロ』の編集長をやっていた今は亡き渡辺和博(○金・○ビの『金魂巻』でお馴染みの)とのエピソードは不思議な感じでそれでいてちょっとグッとくるものがあります。

いつもの調子のみうらじゅんとちょっと意外な面も垣間見られるなかなか感動的で面白い本でした。

テクノカットにDCブランド
テクノカットにDCブランド

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