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今敏の『パプリカ』を見た

今年の8月に亡くなった映画監督の今敏の追悼特集を早稲田松竹でやっていたので見てきました。今回は3本上映されていたなかの『パプリカ』について。

夢の世界をモチーフにした『インセプション』について語られるときに、たいてい同時に語られるのが押井守の『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』とこの『パプリカ』。『パプリカ』は2006年公開の作品なんですね。今敏は『インセプション』は見たのでしょうか?

『パプリカ』の原作は筒井康隆です。筒井康隆の作品は『時をかける少女』以外にも映像化されことが多く、最近も『七瀬ふたたび』が映画化されていました。私は原作を読んでいません。

天才科学者、時田浩作によって夢を共有するするDCミニという装置が開発され、千葉敦子(パプリカ)はDCミニを使ってサイコセラピーを行っていた。しかし、DCミニが盗まれ、他人の夢に侵入し精神崩壊させるテロ事件が起きてしまう。千葉敦子(パプリカ)、千葉の上司、島寅太郎、島寅太郎の旧友で刑事の粉川、時田浩作は盗まれたDCミニを回収し、事態の収拾を測ろうとするのだが・・・。

悪用されたDCミニによって見せられる悪夢のパレードのシーンが色鮮やかで、それでいて不気味なところが非常に印象的でした。精神崩壊してしまった人間が喋る意味不明なセリフが当たり前ですが筒井康隆的で、あのシーンでこの作品の原作は筒井康隆だったということを思い出しました。小さな大名行列がチラッと写るシーンもあったりしましたね。小さな大名行列はアル中のタクシー運転手が見る悪夢だったような気がするのですが、何の小説だったかは忘れました。

最初の粉川の夢が映画のワンシーンのように次々に展開していくところや夢と現実の境界線が曖昧になって行くところ、ちょっとエッチなシーンなどでも良かったですね。せっかく夢がモチーフなのに、妙に夢の設定がカッチリしすぎていた『インセプション』とは対称的に感じました。『インセプション』見て感じた不満は『パプリカ』にはほとんど感じませんでした。

バーテン役で出ていた筒井康隆も意外に良かったですね。私が見た筒井康隆の演技の中では一番良かったように思えます。

しかし、疑問点も何点かあります。結局、話が研究所の中で完結してしまっていて、研究所以外の世界が殆ど描かれていない点や悪夢のパレードや夢のシーンのバリエーションがそれ程多くなく、繰り返しが多いことも気になりました。

もう一つ私が非常に気になったのは声優のキャステイング。最近のアニメ映画は専門の声優ではなく有名な俳優やタレントがキャステイングされることが多く、それが良くも悪くも話題になったりしています。この映画ではメインのキャストは江守徹を除くと声優専門の人がキャステイングされています。しかし、みなさん有名な声優ばかりで、それが逆に私には気になりました。声だけ聞いていると「ガンダム(古谷徹)対エヴァンゲリオン(林原めぐみ)対攻殻機動隊(大塚明夫、山寺宏一)」みたいなに聞こえてきます。


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