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『戦場でワルツを』を見た

イスラエルのアニメーション映画『戦場でワルツを』を見ました。

この映画は第81回アカデミー賞で『おくりびと』とともに外国語映画賞でノミネートされていました。

イスラエルの映画で、タイトルでもお分かりの通り1982年のイスラエル軍のレバノン侵攻、そしてサブラ・シャティーラの虐殺に至る過程を描いた映画です。実際にあった出来事を描いているドキュメンタリーのようですが、アニメで描かれている事や登場人物の夢や妄想といったものも映像になっていて、事実に基づくシーンと妄想のシーンの境目がかなり曖昧に描かれています。

主人公は監督のアリ・フォルマン自身で、19歳のときにレバノン侵攻に従軍したのですが、そのときの記憶がスッポリと抜け落ちていて、その記憶を取り戻すために当時の戦友や上官を尋ね、当時何があったのかを聞いていきます。

インタビューのシーンももちろんアニメで描かれています。正直、このシーンが退屈で前半何度か睡魔に負けてしまいました。なぜかパブリック・イメージ・リミテッド(PIL)の『This is Not a Love Song』が流れてきて目が覚めました。しかし、どうもジョン・ライドンが歌っているものではなく映画のサントラ用に録音し直された音源のようでした。PILはセックス・ピストルズのジョニー・ロットンがセックス・ピストルズ脱退後に始めたバンドです。この映画ではOMDの『エノラ・ゲイの悲劇』も使われていました。私は『エノラ・ゲイの悲劇』を聞くと『CNNデイウォッチ』を思い出します。

イスラエルの映画もイスラエルのアニメも全く初めて見たのですが、日本のアニメともアメリカのアニメとも全く違った感じでした。特に色彩感覚が独特で幻想的というかサイケデリックな感じさえしました。主人公たちイスラエル軍はベイルートの海岸から上陸するのですが、どうも私にはベイルートの海岸が熱海の海岸に似ているように見えました。ベイルートは「中東のパリ」と言われていたそうです。ちなみに熱海は「東洋のナポリ」と呼ばれているそうです。

何度も繰り返し出てくる主人公の妄想のシーンではCGアニメでもないのにカメラがほぼ360度回転するようなシーンがあり驚きました。戦闘シーンなどでもカメラが実写のような動きをするとこも驚きました。カメラが絵の中を動いている感じが全くしません。M113装甲兵員輸送車やメルカバ(戦車)が出てくるシーンも非常にリアルで、この辺のシーンを見るだけでもこの映画を見る価値はあります。

最終的にサブラ・シャティーラの虐殺について描かれていますが、私にはどうして虐殺が起きたのという部分が分かりませんでした。また、主人公たちが虐殺にどのように関わっていたのかもはっきりとは描かれていない所もちょっと、物足りない感じがしました。しかし、虐殺の加害者側であるイスラエルで映画が作られる事自体が凄いですね。しかも、まだ30年たっていない事件ですからね。今の日本ではとうてい考えられません


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  • ■映画『戦場でワルツを』
  • Excerpt: 2009年度の第81回アカデミー賞外国語映画賞部門で、『おくりびと』と受賞を争ったアニメーション映画『戦場でワルツを』。 一兵卒として戦争に参加していた男の、個人的な記憶をたどるドキュメンタリーです..
  • Weblog: Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>
  • Tracked: 2010-09-08 04:55