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『逆説・北朝鮮に学ぼう! [─ヘタレの日本に明日はない─]』を読んだ

北朝鮮のミサイルの発射実験、核開発の再開など朝鮮半島情勢が緊迫しているということで、兵頭二十八の『逆説・北朝鮮に学ぼう! [─ヘタレの日本に明日はない─]』を読んでみました。

タイトルが「北朝鮮に学ぼう!」になっていたり、「ヘタレの日本に明日はない」となっていたりするため、北朝鮮寄り、あるいは左翼的な内容の本と思う人もいるかもしれませんが、著者の兵頭二十八は元自衛隊員であり、日本の核武装を提唱している人で、北朝鮮との関係や左翼的な思想は微塵もありません。この本の中では「中国」を「シナ」と呼んでいます。

この本は北朝鮮の軍事と外交、官僚組織について改めて検証し、逆説的に日本の軍事、外交、官僚組織がいかにダメかを語っています。北朝鮮の外交は「瀬戸際外交」と言われ、日本のマスコミは否定的な見方をしていますが、改めて考えるとアメリカも日本も北朝鮮の外交にはほとんどやられっぱなしですよね。小泉元首相は平壌に行って拉致被害者5人を連れて帰ることができましたが、未だに全てが解決していませんね。拉致被害者5人を連れ帰ることができたのは一つの成果だと思いますが、あの平壌訪問は外交というよりも国内向けのパフォーマンの側面も大きかったのではないかと思います。

北朝鮮の対アメリカ外交はあくまでプロレス的な仕掛けで、決してアメリカ本国やアメリカ人(民間人も含めて)をターゲットにしてテロは行っていないと兵頭二十八は言っています。そして、最終的に北朝鮮はアメリカにとっての東アジアのイスラエル的な存在になることを目標にしているのではないかと言っています。北朝鮮がアメリカのパートナーになるというのは私にはちょっと信じられないのですが。北朝鮮をプレデター、中国をエイリアンに見立てて、『エイリアン対プレデター』の関係で東アジア情勢を説明しているところは面白いのですが、アメリカが本当に北朝鮮をプレデター(話が通じる相手、対中国の友軍)として捉えているのかはやはり疑問が残ります。でも今の北朝鮮なら「日本を操縦できます」とアメリカに売り込めるという所は納得してしまいます。パチコンと覚せい剤で日本の金を収奪し、その金を北朝鮮本国に送金したり、日本の政治家、官僚、マスコミに金をバラまいたりという構図ですね。

後半では、日本はどう対処すればいいかについても語られています。石油危機に関しては省エネで対処していけと書かれていて、ありきたりだと思いましたが、LEDの照明と太陽電池の組み合わせを勧めているところはなかなか面白いと思いました。教育の大切さでは「詰め込み教育」と言うか「拡張教育」が大事だそうで、4歳から11歳にかけて大量の漢字を暗記することを勧めています。鯨を食べるのをすぐに辞めろというのはちょっといただけない気がします。

映画『ラスト・サムライ』はアメリカが日本を鼓舞し、立ち上がることを(改憲や核武装)目的に作られてという見方は驚きました。『ラスト・サムライ』は『アラビアのロレンス』や『ダンス・ウィズ・ウルブズ』のような白人酋長モノだと思っていましたが、見方によってはそういう解釈も可能なのかと思いました。

正直、いくつか疑問もありますが、なかなか刺激的な内容の本でした。やはり、相手を見下したり、先入観で見たりせず、真摯な姿勢で見ること、そしてそこから何が得られるかを考えることが大事だと感じました。

逆説・北朝鮮に学ぼう! [─ヘタレの日本に明日はない─]
逆説・北朝鮮に学ぼう! [─ヘタレの日本に明日はない─]

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