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「対談集 妖怪大談義」を読んだ

京極夏彦の対談集「対談集 妖怪大談義」を読んでみました。

私は京極夏彦の本を読むのは今回が初めてです。漫画家の唐沢なをきが対談の相手として登場しているのがきっかけでこの本を読んでみました。申し訳ありませんが京極夏彦や妖怪についてはほとんど興味はありませんでした。

唐沢なをきとの対談は「妖怪図鑑」をめぐる話で、期待以上に楽しめました。「妖怪図鑑」の表紙の写真のおどろおどろしさもたまりませんね。私は「いちばんくわしい世界妖怪図鑑」と「いちばんくわしい日本妖怪図鑑」は見たことがあります。「いちばんくわしい日本妖怪図鑑」は子供のころは持っていたような記憶があります。唐沢なをきの妖怪図鑑を見るたび人魚のおっぱいが描かれているかチェックしていたいう発言もいいですね。この辺の図鑑はなぜか裸の女の絵がけっこう載っていた記憶があります。「いちばんくわしい日本妖怪図鑑」の若い女が裸で天井から吊るされていて、その下で鬼婆が包丁を研いでいるという絵があったような記憶があります。

高田衛との対談では曲亭馬琴の「八犬伝」の物語としての構造を詳細に分析しているところが非常に面白いですね。私は「八犬伝」は全く読んだことはありません。薬師丸ひろ子の映画も見たことがありまん。そう言えば深作欣二の「宇宙からのメッセージ」は「八犬伝」+「スターウォーズ」みたいな映画と言われていますね。「エンターティメントの百科事典」あるいは「小説を書くための百科事典」などと書かれている「八犬伝」をちょっと読んでみたくなりました。

保坂正康との対談は妖怪に関する対談というよりも昭和史に関する対談という感じで、陸軍中野学校や「死なう団事件」の話が面白いですね。江戸時代には幽霊には固有名詞はなく、固有名詞が付くのは菅原道真や平将門などの国に厄災もたらす怨霊のみに名前がついてという話も興味深いですね。例外は四谷怪談の「お岩さん」だけで、生前の名前が付くようになったのは戦後になってからだそうです。堀井憲一郎の「落語の国からのぞいてみれば」を読んだ時にも江戸時代の庶民は現代のような個人の名前に対するこだわりというか、現代のような名前そして個人主義的な考え方が希薄だったと書かかれていましたが、おそらく幽霊に名前がなかったというのにもこの辺の事情も関連していると思われます。

そして妖怪の真打と言えば、水木しげるですね。この本では2回登場します。2つ目の荒俣宏を交えた鼎談は短いのですが、水木さんの睡眠時間が15~16時間という発言に強烈なインパクトがあります。「眠っている時間だけ長生きする」も言っています。鬼太郎の主題歌でも「朝は寝床でグー、グー、グー」とか「おばけは死なない」と歌われていますからね。「水木しげる対森繁久彌」を水木さんに描いてもらいたい。

対談集 妖怪大談義 (角川文庫 き 26-50 怪BOOKS)
対談集  妖怪大談義 (角川文庫 き 26-50 怪BOOKS)

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